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何処に行っても改善できなかった時の新しい整骨院です

麻布十番店・みずほ台店時代の記録を掲載。院長治療およびSCM(SaitoClinicalMassage)は現在のからだのソムリエコースとなっています。


線維筋痛症

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最近テレビでも線維筋痛症の怖さが報道されています。痛みの原因が無いのに、脳には痛みを感じている時に起こる回路があらわれるのです。痛みの研究が進むにつれ「痛みの程度は組織の損傷の程度とは必ずしも一致しない」ということが明らかになってきました。痛みの程度は損傷に対して患者側が受け取る恐れや「どの程度気になるか」といった要素により痛みの強さが変化するからです。

また痛みが増幅される原因として、不安・恐怖・絶望感・抑うつなどが上げられます。これらの心理的要因を減少させることが痛みの緩和につながります。次に初めは痛みが局所的であったのが、全身にまで及んでくることがあります。例えば指に棘(とげ)が刺さる。すると2~3時間後には棘が刺さった周囲の組織にまで痛みが広がってきます。特に深部組織に損傷が起こると、小範囲であった痛みが全身症状に変化することがあります。


“コリ”から生じた大きな痛み

私は上記の他に“硬結”が関与しているという見解を持っています。“硬結”は筋線維のミクロ的損傷です。損傷は痛みをつくります。これから説明します背部の筋肉は何層にも分かれています。深部に“硬結”が生じたまま長年放置すると警告信号として痛みに変わります。そして小範囲であった痛みは全身症状へと変化するのです。この生理学的な仕組みこそが線維筋痛症を解く鍵なのです。

また“硬結”によって神経や血管を圧迫している場合には科学機器によって見つけることができますが「硬結が警告信号を脳に送っている」という見解は今の医学界では考えようともされていません。しかし線維筋痛症と診断された人に対してマッサージをすると痛みが和らぐのです。MRI・CTスキャナーでも診断できない深部組織にある“硬結”が脳に痛みを引き起こしているのではないでしょうか?

身体のあらゆる場所にある感覚器系で得られた情報が脳に送られます。この時、不要な感覚入力が脳で痛みとして感じないようにする、下行抑制系という仕組みが存在しています。このような仕組みに支障がきたすと、睡眠もとれなくなり、明らかな原因なしに相当な痛みを感じてしまうのです。この下行抑制系の神経伝達物質にセロトニンが関与していることが解明されてきました。このセロトニンが不足する原因として、「昼夜逆転していて朝に太陽を浴びない生活、あまり歩かない生活、咀しゃく(噛む)回数の少ない食生活」が上げられます。そしてこのような生活状態を考えると“硬結”が出来やすい生活パターンであることも推察されます。


線維筋痛症マッサージは背中の深部マッサージ

下の図は背部の筋肉を示したものです。線維筋痛症を訴えている方の多くが背中の痛みを主に報告されます。その理由として背中の筋肉は何層にも別れて存在しているからです。背部の筋肉を表層の筋肉から深部の筋肉まで①~⑤の五段階で表しています。①②の表層の筋肉の筋線維は横方向に走行していますが、③から段々と縦方向に走行が変わり、筋線維の長さも短くなってきます。⑤の図は最深部の筋肉です。身体を動かすという目的よりも姿勢を維持するために必要な筋肉です。それ故に猫背や反り腰姿勢そしてパソコン業務などの左右均等でない姿勢によってダメージを受ける筋肉なのです。そしてこの筋肉こそが原因不明の痛みである線維筋痛症を引き起こしている可能性が大きいのです。ですから線維筋痛症マッサージとは最深部の筋肉までも施術できる方法が必要なのです。

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線維筋痛症マッサージを可能とする上向きでのマッサージ法

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左の写真は斎藤治療院のオリジナルマッサージの一つで、上向きで背中をマッサージします。写真⑥の上段右のように上向き姿勢では肩甲骨が内側に移動する姿勢のため、背骨に触り易くなります。しかし通常の下向きでの姿勢になりますと、写真⑥の上段左のように肩甲骨が外側に移動しますので、背骨を触り難くしてしまいます。図⑤のように深部の筋肉は背骨周辺に位置しています。そのため上向き姿勢でないと深部マッサージは不可能なのです。

線維筋痛症マッサージでは表面の筋肉を緩めながら段々と深部の筋肉にアプローチしていきます。背骨周辺の筋肉は線維筋痛症を発症している場合、特長ある硬さがあります。硬結と呼ばれるように、糸を結んで玉にしたかのように硬い感覚があります。

線維筋痛症マッサージで深部の筋肉を20%くらい緩ませても大変楽になってもらえます。今まで誰も施術したことがない深部の筋肉を緩めるので効果は想像以上にでます。


線維筋痛症の治療体系

線維筋痛症を発症された方に病状の経緯を聞くと、放射線治療や抗がん剤治療などによって全身の痛みへと変化した例と、部位の痛みから全身の痛みに変化した例に大きく分けられます。線維筋痛症という病名は同じであっても原因は様々です。全身の痛みがある訳ですから全身を施術する必要性があります。また痛みを我慢する際に噛みしめが起こっていますので、側頭筋がかなり硬い方が多く顎関節及び周囲の筋肉並びに表情筋の知識が必要となります。

また表層の筋肉が柔らかい場合も多くみられるので、その部位を見落としてしまいがちです。しかし深部は硬くなっている状態も多いので、深部マッサージ=線維筋痛症マッサージが必要となります。

線維筋痛症の説明 身体のバランスチェック=デジタル撮影 側頭筋マッサージ 繊維筋痛症マッサージ
股関節調整 座位での施術 首の可動域調整 肩関節調整
背筋整体 開口調整 養生法指導 体操法指導


線維筋痛症の改善記録


昭和42年生まれ。主婦の改善まで


▶症状

上向で寝ていても身体の裏側、背中が非常に痛く、どんな姿勢でも痛みを感じ、つらいので来院される。


▶過去の治療歴

以前に胸腺の腫瘍が発見され、放射線治療および抗がん剤治療によって治療を受けてから線維筋痛症のような症状が起きるようになる。


▶通院経過

8月10日
側頭筋、咬筋マッサージによって体がゆるむ。とくに両方とも右側の硬結がひどく、それをゆるめることによって背中の筋肉もゆるみやすくなり線維筋痛症マッサージがより効果を出した。更に股関節調整によって上向きで寝ることが非常に楽になる。背中の苦しさを100とすると10くらいの感覚しかないまでに減少する。体の緊張が見られたのでその緊張をとるために顎関節を整える方法も施す。その結果、牡牛のポーズ後、指3本がスレスレに口に入るようになる。歩行指導によって身体後側の痛みが100のうち10くらいの痛みに減衰した。

8月13日
3日ほど経ったが体の痛みは80%以上とれている。深部の筋肉のゆるみが今までになかったほど身体の痛みを改善している。歩行指導および筋肉がなくなっているので、立位での腕立て伏せを指導。以前受けたがんの放射線治療、抗がん剤治療の苦しみからかまだ噛み締めが起っていることがわかる。そのため顎関節を中心として体を緩める練習をする。

8月15日
調子がいいのでパソコンの仕事や家事を多めにしたため、首、肩の痛みが出る。そこで顎関節調整を中心とし背中等をほぐすことによって、マッサージ施術後は楽になる。

8月16日
パソコン30分、家事15分しても辛くなくなる。上向きで正しい位置での股関節屈曲体操を指導する。また、うつ伏せにおいても膝関節屈曲を楽にする方法を指導する。うつ伏せで膝を立てて内旋、外旋運動をした結果、内旋が非常に難しいことが理解できた。

8月20日
本来は治療日であったが体調が悪いということでキャンセルをされる。

8月21日
体調不良が消え、マッサージ後は非常に爽快な気分ということで、ほぼ上向きでの痛みも消え、開口域も指3本以上を回復しており、噛み締めの部分も顎ストレッチによって解消されつつあるので、今日で終了とする。

8月28日
一週間後、リラクゼーションでの来院。ほとんど痛みというものは消えた。ただ、首や肩の張り、腰の張りということで今回からリラクゼーションのみでの通院となる。


昭和54年生まれ。パソコン業務。女性改善まで


▶症状

指先のしびれが最初の徴候で段々と全身に広がっていった。複合性局所疼痛症候群および線維筋痛症と診断された。痛みの部位がその日によって変化する。クーラーの風に当たると痛くなる。少しのことで疲れる=慢性疲労症候群。


▶通院経過

8月20日
側頭筋の硬結が強くマッサージすると痛みが強く出た。線維筋痛症マッサージで身体が楽になる。指先のしびれから全身へと変化したので、上腕・前腕も丁寧にマッサージする。この時点で指先のしびれは改善されていた。股関節調整での大腰筋マッサージ中に「気持ち悪くなる」という報告を受けた。通常は「くすぐったい」という事は言われることは多いが、「気持ち悪くなる」という報告は初めてであった。やはり左股関節外転の可動範囲が狭い。座位では首の三方向の可動域も開口域も問題なかった。伏臥位でのマッサージでは脊柱起立筋および中臀筋の硬結が強く出ていた。しかしマッサージ整体後には身体の痛みの部位は改善されていた。

8月27日
前回も施術で楽になってきた。しかしクーラーに当たると、その部位が痛くなる。前回は気が付かなかったが歩行時に踵に痛みを感じる。背中の痛みは軽減したが疲れやすい。パソコンに長い間向かうと背中も腕も痛くなる。下を向く癖が強く、その結果猫背になってしまう。線維筋痛症マッサージの後呼吸が楽になっていることを確認。また左股関節外転の範囲が正常になる。また歩行指導によって踵の痛みも軽減。

8月31日
全身の痛みは軽減しているが、何らかの仕事をすると疲れてしまう。がんばると痛みが出てきてしまう。咀嚼筋ストレッチと肩肘体操を指導する。痛みがでても体操することによって改善されることを示唆する。本日はふくらはぎが痛いとの報告でふくらはぎマッサージ後に立位姿勢と歩行指導をする。特に立位では後ろに重心を置き過ぎていた。また歩行と太陽に当たることを勧める。施術後は大変明るくなって帰院。

9月3日
前回の施術後に右膝が痛くなったとの報告を受ける。そこで立位姿勢をみると右足に体重をかけ、後重心であったのが前重心に変化していた。その結果、今まで使わなかった筋肉を使ったので痛くなったことを説明する。そのことを証明するために股関節調整後に膝屈伸体操+硬結マッサージで楽になる。また立位での後重心と前重心とで使う筋肉の違いを確認してもらった。過敏になっていることを納得してもらった。予防として足首の体操を指導する。

9月7日
右膝痛が無くなったとの報告を受ける。通常であれば痛みにならない筋肉の収縮が痛みへと変化することを生理学的に説明する。筋肉の張った状態と痛みの感覚が怖さから分けられなくなっていた。またふくらはぎが硬くなる原因として座位姿勢を指導した。

9月10日
本日は右足首が痛いようでバンドで固定していた。側頭筋の硬結は本日は緩んでいた。強い痛みと痛みが存在する部位が減少したことによる。左股関節外転時にソケイ部が痛いとの報告を受けた。大腰筋調整でも痛みが解消されないので調べると右腹直筋付着部に硬結があった。マッサージ後には左股関節外転時の痛みも解消され、歩行時の右足首痛も消えた。さらに再度線維筋痛症マッサージで背中を緩めると足が軽くなったとの報告を受ける。

9月18日
10日の施術を受けた後に行先で嫌な体験をした。それから腕の痛みが再発し、右ソケイ部と足首も痛くなってしまった。斎藤治療院では痛みが起こっている箇所のマッサージは極力避けて別の部位から改善していきます。今回も右左ソケイ部を触ってもらい痛くない左ソケイ部の方が硬い部位があることを確認してもらい、左ソケイ部だけマッサージした。それから歩いてもらうと右ソケイ部も足首も痛く無くなっていた。また左ソケイ部にある硬結も半分は緩めたが残っていた。しかしそれ以上マッサージせず座位でのマッサージと伏臥位でのマッサージを続け、再度左ソケイ部を触ってもらうと、硬い部位がほとんど無くなっている事を確認してもらった。大きな感動を受けてくれたようで部位の痛みに対しての恐怖も減少したようであった。

9月25日
田舎に帰っていたので、だいぶ散歩が出来た。階段も昇ったし腕を振って歩けたので、パソコンなどで腕も使ったが前よりも辛さが無くなった。ソケイ部や足首の痛みも消えた。このような報告を受けた。

10月1日
痛みがほとんど出なくなった。また痛みが出ても1日~2日で消えるようになった。

10月9日
胃の痛みが3日前から出た。内科で診てもらったが軽い胃炎と診断された。そこで按腹法を施した。胃の重たさが解消された。唾液の必要性を説明した。唾液を出してから良く噛むことを勧める。腕の痛みはパソコンをしても出なくなったとの報告を最後に受けた。

10月16日
親戚のの赤ちゃんの世話をしていたら左臀部から大腿後側にしびれ、右足首痛が出た。施術後には全て解消された。本人も斎藤治療院でマッサージ整体を受ければ痛みは消えるという確信があるようで、痛みに対しての恐怖が消えた。

10月22日
右踵と足の裏に痛み、左ソケイ部に痛みがある。右前脛骨筋の硬結が強く座位姿勢で足を内反させていたことが推察された。またアゴの痛みが出たとのことで咀嚼筋ストレッチを指導する。身体に自信が出てきたので資格試験に挑戦することを決めた。

10月29日
講習会に本日から参加する。そのため緊張から背中の硬結がでた。しかし深部の硬結は減少していた。イスに長い間座っているので大腰筋強化法を指導した。

11月5日
足の裏と踵が痛い。側頭筋・背中も凝っていた。今回はふくらはぎの深部マッサージを施した。特に後脛骨筋マッサージが効果を出した。多分に座位で足を後ろに引き、つま先を立てて座っていたようである。また「痛い」と思いながら足首体操をするのと「楽になる」と思いながら体操するのとで効果の違いを体験してもらった。

11月12日
全体的に楽になってきた。日々痛みが変わるので痛みが持続することが消えた。

11月19日
講義を聞いていても疲れなくなった。通常の生活を送る不安が消えた。

12月3日
9階まで階段で昇って来れた。息切れもしなくなった。体力も付いてきたので線維筋痛症の症状は消えた。長時間の座位では通常の疲れや重さは感じるが痛みへの変化は消えた。首や腕の疲れも指導した体操をすると楽になるそうである。「疲れも人並みとなった」との報告を受ける。


慢性痛症(傷は治っているのに起こる痛み)

線維筋痛症が全身症状であるのに反して、部位の痛みである慢性痛症とは原因となった傷はすでに治っているのに痛みが治まらなかったり、あるいは検査ではどこにも原因らしき病巣はないのに、長期にわたって痛みが続くという、急性痛のしくみでは説明できない不思議な痛みです。線維筋痛症は脳に原因があるという判断で研究されていますが、慢性痛症は脳ではなく感覚受容器から脊髄へ、そして脳へ送られる痛みの神経系に問題があると考えられています。

強い痛みが長く続くなどのことが引き金となり、痛みの神経系に歪が起こり、その歪そのものが痛みの原因となると考えられています。痛みの神経のルートが歪むと、本来なら痛みと感じられないような軽い刺激や、寒さ・気圧の変化・感情の昂ぶり・過去の負の思い出を思い起こすというきっかけでも痛みが起きたりします。急性痛のような痛みの部位を知らせる痛みでなく、また痛みを起こすしくみも急性痛とは違うので、急性痛の時に効く鎮痛薬・鎮痛法が効かない場合が多くなります。


慢性痛症の痛みを感じている部位にある“硬結”

私は慢性痛症と医師から診断された方をみたことがあります。通常は痛みを感じている部位を押すと痛みは強くなります。しかし痛みを感じている度合いは強いのに押してみても強い痛みを感じないのです。もし痛みを引き起こしている箇所に炎症があったら強く押した箇所は悪化してしまいます。しかし何の変化もないのです。つまり痛みという警告信号を起こす要因がない痛みの部位なのです。

しかし私は痛みを感じている部位と感じていない部位の差を見つけたのです。それが“硬結”でした。硬くなっている部位、硬結と表現した方がピントくる部位でした。一番最後には通院記録を載せてあります。痛みの神経のルートの歪とともに、“硬結”が起こしている警告信号が脳に制御を受けないで流入しているようにも思えます。そのため“コリ”周囲の血液循環をよくすると痛みが軽減されることが、この理論の証明につながると思います。

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痛みの原因が無いのに痛みの症状がある

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最近慢性痛症と思われる男性が来院されました。5~6か所の病院で検査してもらったが、痛みの原因がないのに痛みの症状がある。


▶症状

会陰部に痛みがあり、また痔でもあったので医師から痔の手術を勧められる。さぞかし楽になるだろうと思ったが、会陰部の痛みは無くならず、さらに悪化してしまった。


▶経緯

痔の手術を受けた後、痛みを訴えたので、総合病院での治療を勧められる。しかし原因が分からずじまいで、ドクターショッピング(改善方法を見つけるために色々な病院を歩き廻ることを意味する)を始める。最終的には痛みをブロックするペインクリニックを訪問するが、痛みは解消されなかった。痛みの患部はMRI診断でも異常なしであり、炎症もないそうである。


▶経過

上向きで寝て、じっとしていても患部の痛みがある。院長治療の流れで上向きの施術を終わるころ、じっとしている状態であれば痛みは感じなくなる。そこで患部周囲を強圧でマッサージする。健康な人と比べ患部周囲にはコリと思われる硬結が多く感じられた。

2回目に来院、全然良くなっていないとのこと。しかし私は満足した。患部痛が傷によるものであれば患部周囲と言えども強圧刺激をすれば悪化するはずであるが、悪化しなかった。というのは痛みの患部に何らかの炎症やその他の異常な組織変化があったのであれば、時間の経過とともに痛みの患部は悪化するからである。

痛みが持続しているのは、痛みのために患部を守ろうとして、大切にし過ぎて血液循環を悪くしてしまった怖れがある。そのために患部をマッサージすると共に、このような状態の時は筋肉も弱っているので患部の筋肉に刺激を与える運動法を指導した。すると痛みが軽くなったそうである。腱鞘炎で来院した女性は指を使わないように指示され、血液循環が悪化して痛みが持続していたが、この症例と似ていることが考えられた。

3回目の来院時において、「数時間は楽であった。」という報告を受ける。今回は患部にとらわれずに全身状態を見ることに努めた。やはり首や肩を緩めると痛みの度合いが減る。潜在的な全身の緊張も痛みを軽減させない大きな理由である。前述したように触覚が痛覚に変化しているように思われた。院長治療終了後にはだいぶ楽になっているそうである。

4回目の来院時には元の暗い状態に戻っている。しかし治療終了後には満面の笑みで帰る。大変忙しい人なので、来院回数も限られるので、痛みの再発の落ち込みのフォローに力を入れた。施術を受ければ減ること、痛みは今までどんな治療方法を試しても減ることはないのであるから、施術を受けたら痛みが減るということは、改善への希望があることを示唆した。

気温・気圧の変化・仕事上のストレス度合いによって痛みが増減した。そこで痛みの度合いを常に感じようとするのでなく、良くなった部分を見つめようとする練習を開始する。しかし中々難しいことのようで、実行するのには時間がかかった。

実行できるきっかけは、ストレス性の便秘になったことである。患部の痛みよりも便秘の辛さが強いということで、按腹法による便秘解消を施した。便秘の苦しさの方が患部の痛みより強く感じるからである。その事で痛みの度合いが自分が感じているよりも少ないことを実感してもらった。その時から患部の痛みは自己の感覚器系の感度を上げているために生じていることを理解してくれたようであった。また触角の神経が痛みを伝えてしまう現象を上の図を使って説明した。そして実際に痛みを感じている患部を強く押した。痛みはあったが、それでも強く押した。すると楽になる。

週一度のペースで14~15回目くらいからは、当院で指導した運動法をすると楽になることを実感できるようになる。しかし痛みが強い日は運動もしなくなってしまう。ストレスが掛かれば掛かるほど、運動法をしないと痛みは増すのであるが、心が負けてしまう。また治療院に来て、治療院のベッドに寝るだけで痛みが軽くなってしまう、または痛みが消えてしまう時もあるそうで、安心感から痛みが減ることが理解できた。

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新しい整骨院  斎藤匡寿 著

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