何処に行っても改善できなかった時の新しい整骨院です
麻布十番店・みずほ台店時代の記録を掲載。院長治療およびSCM(SaitoClinicalMassage)は現在のからだのソムリエコースとなっています。
顎関節症の治療・実績
顎関節症の治療法
斎藤治療院時代での行われていた、顎関節症の治療法の特長は下記に示したように身体全体の調整から行うことです。顎関節症は決してあごだけを診ても改善には至らないことが多く、その理由としてクォードラント理論で説明されているように「開口は頚椎1番2番の間にある環軸関節を中心として開く」という基礎理論を考えなくてはいけません。
そして環軸関節とは首を廻す時に必要な関節で、日常生活の悪い姿勢が環軸関節に負担を掛ける場合が多くあるのです。また頭蓋骨と接している首の骨は頚椎1番です。その接地面積は親指位の大きさです。
身体のひずみも顎関節症に大きな影響を与えているからです。また身体のひずみを起こす原因の一つとして日常生活の悪習慣も考えられます。これらの治療体系を使って効果を上げた実績を短期間で改善された例と長期間かかった例も掲載しています。
① | ② | ③ | ④ |
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顎関節の仕組みの説明 | 開口検査=映像化 | 側頭筋マッサージ | 広僧筋マッサージ |
⑤ | ⑥ | ⑦ | ⑧ |
股関節調整 | 座位での施術 | 首の可動域調整 | 肩関節調整 |
⑨ | ⑩ | ⑪ | ⑫ |
背筋整体 | 開口調整 | 養生法指導 | 体操法指導 |
▶顎関節症の場合における座位姿勢でのSRMの手技の順序
首の可動域調整 → 肩関節調整 → 背筋整体 → 顎関節マッサージ → 表情筋マッサージ → 舌骨下筋群マッサージ
*正しい座位姿勢が出来てから顎関節マッサージなどの施術によって顎関節調整をします。「顎関節の位置のズレが身体に影響を及ぼすのであれば、身体のズレを矯正すれば顎関節のズレも改善に向かう」という仮説を立て立証しています。現実に開口時のズレの減少が顕著に表れます。また咬筋などの咀嚼筋だけでなく、表情筋も顎関節調整の対象としてアプローチします。
顔面神経麻痺で顎関節症の方を改善した例があります。この場合、麻痺側と健側との左右差から開口に際して正しく楕円形に開くことを阻害してしまうのです。ストレスから表情筋の左右差が出ている人に対しては表情筋マッサージも施し、正しい開口を誘導することで顎関節を調整します。
▶養生法指導
正しい位置に戻った顎関節を維持するために必要な養生法=上向きでの寝位・正しい座位姿勢・反り腰や猫背立位の修正を指導します。また口を開ける時の恐怖から、口を開ける動作中に口を閉じる筋肉を使う共収縮を起こしている方も数多くいらっしゃいます。この恐怖を取り除く作業も養生法に組み込まれています。
▶体操法指導
仕事や学業で無理な姿勢をしなければならない場合、修正方法として体操法を指導します。雑誌に多く取り上げられた咀嚼筋ストレッチ(=あくびストレッチ・顎ストレッチ)は指導の下に実行すると、多くの改善効果が期待できます。その他の体操も1回10分以内で済むように考慮しています。その他に噛み方や歯ブラシの指導によって改善される方が90%以上という好結果を生みだしています。
顎関節症の実績
現在顎関節症の治療で多く使われているプレート療法の理論=「関節腔を広げることで、関節円板の自然整復が可能となる」から、関節腔を広げる方法として、当院では口腔内に入れる器具でなくマッサージ整体を施すことで可能としています。この理論と治療体系から下記に示すような数多くの実績を出しています。 その為、院長治療における通院経過を知って頂きたく、公表することにしました。今回はあくまでも治療経過を中心にした内容です。原因不明で苦しまれている方へのヒントとなって欲しいと思います。
通院期間が短い例
アイスクリームしか食べられない位あごが痛い(33才・女性)の場合
▶症状
2~3年前からクリック音がするようになり、痛みも起こっていたが、しばらくすると痛みは消えたので放置していた。しかし昨日から右顎関節周囲の痛みがひどくなり、固形食が食べられなくなってしまった。前から当院を知っていたが、「まだ大丈夫、まだ大丈夫」と来院するきっかけを逸してしまった。仕事帰りであったが、「今日はアイスクリームしか食べていない」という状態であった。顎関節周囲はじっとしていても痛い。口も痛みがあるので大きく開けられない。
▶経緯
歯科医院でマウスピースをつくり、夜間のみ着用。しかし口の中の違和感から睡眠が浅くなってしまい、数日で外してしまった。それ以降は顎関節症治療で歯科医院以外には行ったが、効果が芳しくなかったので放置していた。
▶経過
・初回時、側頭筋が非常に硬く、触れた時点でピクピクと無意識の状態で動いていた。緊張感が強く、頬にある咬筋や顎関節周囲はマッサージを極力せず、身体全体を緩めることに努める。その結果じっとしていても痛い状態は改善されたが、ティッシュを噛んでも痛い。そこで明日の来院を勧める。
・2回目、昨日の施術後にはパンの柔らかい部分は食べられた。朝方は少しの痛みが感じられたが、今は少し良くなっている。側頭筋の硬さも半減していた。座位によるバランス調整により開口範囲が広がり、顎関節マッサージから顎関節周囲の筋肉の硬さが減じた。
・3回目も次の日に来院される。身体調整後顎関節マッサージを施す。さらに当院独自の顔面マッサージ・舌骨下筋群マッサージによって、顎関節周囲の重苦しさが解消された。。
・4回目も次の日に来院される。パンの耳を噛みながらの顎関節マッサージで痛みを解消。
・5回目も次の日に来院。結局5日間連続で来院される。特に硬いものでなければ噛んでも痛くなくなり、寝て起きたときに今までは身体が重苦しかったが、爽快感をもって目覚めることができるようになった。
・6回目は4日後に来院される。通常の生活において負担がなくなっている。また咀嚼筋ストレッチをすると顎関節だけでなく、身体も楽になってくる。本日で修了。養生法
・ 咀嚼筋ストレッチを一日に朝晩2回ずつを実行する。
・下向きでのあくびをやめる。
・しばらくはソファーでの使用をやめる。そして上向きでの寝位をとる。
・マウスの位置、画面の位置を身体に合わせる。
長野から来院した高校生の奇跡の改善例(17才・女性)の場合
▶症状
口腔外科で右顎関節の関節円板のズレをレントゲンで確認。指1本の開口でズレてしまい、ものを噛む時にはいつも「カクカク」音がする。
▶経緯
「手術の必要がある」と医師から言われ、何とか手術をしない方法を探す。インターネットの掲示板に当院での体験談があった。そこには「手術しなくて済んだ方の記事があり、望みを託して長野県からお母様と一緒に来られた。口を開くときに指1本の大きさでも音がするので、関節円板の異常が考えられた。当初は大変難しい症例なので、20回くらいの通院で改善が見え始めると判断したが、本人の頑張りで養生方法をしっかり守り、さらに指導した体操法を実践したので、合計5回の通院で症状が改善された。上記のような難しい症状での最短記録である。
▶経過
・開口時に左へズラす癖がある。顎関節マッサージにより右へ移行させ真直ぐ開口する練習をする。
・2回目は3日後に来院される。パン噛みによって左右均等に奥歯でものを噛む練習をする。また舌で歯にはさまったものを取ることを禁止する。
・3回目は4日後に来院される。開口時の左へのズレが矯正され音が消える。
・4回目は2日後に来院される。顎関節マッサージで噛み方を矯正。ものを噛んでも音がしなくなる。
・2ヵ月後来院。開口及び噛んでも音がしない。
▶養生法
・前傾座位姿勢
・上向きでの寝位を実行する。
・鏡を使って開口及びものの噛み方を練習する。
・咀嚼筋ストレッチを一日に朝昼晩3回ずつを実行する。
顎関節痛と耳鳴りの苦しさからの解放(46才・男性)の場合
▶症状
・右顎関節痛・耳鳴り・肩こり・頭痛・ものを噛むと痛い。
・大きい口を開けてから閉じるときに右顎関節にひっかりがある。
▶経過
・背中を緩めた段階で常にあった右顎関節の違和感が軽減される。開口時にあごが左右にZ字型に動く。顎関節マッサージによりZ字の動きが修正される。
・2回目は次の日に来院される。耳鳴りも減り、座位によるバランス調整により首・肩・背中が楽になり、開口しやすくなる。
・3回目は4日後に来院される。大きく口を開けた状態から閉じる方法を指導。右顎関節の違和感も消え、終了する。
▶養生法
・前傾座位姿勢・上向きでの寝位を実行する。
・鏡を使って開口及びものの噛み方を練習する。
大阪から休職するほどの体調不良が改善(35才・女性)の場合
▶症状
・2ヶ月前に左側の親知らずを抜いてから体調が悪くなり、吐き気、立ちくらみ、頭痛が続く口腔外科でのマウスピースや精神安定剤でも改善は見られない。
▶経過
▶養生法
・大阪から5日間の予定で来院される。
・1回で吐き気が治まり、3回で頭痛が消え、5回目で開口時のズレも無くなる。
通院期間が長い例
指1本しか口が開かない開口障害(52才・女性)の場合
▶症状
・ 2~3年前から急に顎関節が痛くなり、指1本しか開口できなくなる。
・T医科歯科大学では「関節円板が落ちており、顎関節に麻酔注射を打ち開口器で口を開いていけば良くなる可能性もある」と診断され,たが、口を開口器で無理に開く事の恐怖から当院に来られる。
▶経過
・2回の施術で指2本まで開く。しかしフランスパンなどを噛むとあごが痛い。
・6回目の施術で指先3本開口が可能となり、フランスパンも痛くなくなる。
・20回目で指3本と第2関節まで開口可能となり、ビーフジャーキーなども食べれるようになる。
・26回目で開口時のズレも無くなり、ほぼ正常となる。
養生法
・ 最初の約1ヶ月間、週2回、次の1ヶ月間、週1回、後の5ヶ月間は月1~2回の通院で終了する。
・ 咀嚼筋ストレッチを一日に朝昼晩3回ずつを実行する。
間違ったマウスピースでの治療法から悪化した例(43才・女性)の場合
▶症状
・1年前から右顎関節痛が生じ、指2本以上開くと痛い。またフランスパンのような硬いものを食べると痛い。
・腰痛も最近感じるようになり、左小趾背側痛もある。
・左でものを噛むと右顎関節が痛くなるので、右ばかりでものを噛んでいる。
▶経緯
・歯科医院でマウスピース治療を開始する。また噛んだままの状態で顎を左右に動かす訓練をさせられる。しかし痛みは取れず、「痛みと上手につきあって」と歯科医の先生からと言われた。「80歳の婦人も痛みと上手に付き合っている」という歯科医院の現状から当院での 施術を希望される。
・「治る見込みがない!」という医師の言葉から、当院での施術を希望される。
・噛んだまま顎を左右に動かす訓練のためか、開口におけるズレを補正するのに必要以上に時間が掛かる。
・ 最初の2週間は週4回、次の3週間は週3回、それ以後は週1~2回ペースで6ヶ月間、合 計50回=8ヶ月間の通院を必要とした。症状は解消し無事終了する。
▶経過
・1~4回目の治療によって開口時の痛みが軽減され、指2.5本では痛くなくなる。しかしものを噛むと痛い。
・5回目の時に口を開ける時は左へズラすと楽になり、噛む時は右へズラすと痛くなくなる事を見つけ出す。
・6回目から20回目において顎をズラさないように噛むと痛みが軽減するので、ずらさないで噛めるように顎関節マッサージによって調整する。また首の位置と口の開け閉めも注意して施術する。
・21回目から40回目、風邪・趣味の踊りの発表会などが重なり、顔面や顎関節の痛みが出る。しかし痛みが取れるにつれ、急速に改善していく兆候が出てきた。マクドナルドのハンバーガーが食べられるようになり、開口域も指3本と第1関節まで可能となる。
・41回目から50回終了まで、開口していく間の怖さが減り、また開口する事によっての痛みでなく、伸ばされていく気持ち良さに変化した。顎関節周囲の痛みも消え、フランスパンも平気で食べられるようになった。
・ 咀嚼筋ストレッチを一日に朝昼晩3回ずつを実行する。パン噛みを夜1回実行する。その他養生方法を実践する。
▶参考文献
テンプレート療法・Quadrant Theoremを基本として 前原 潔著
“TMD ” Jeffrey Okeson 著 医歯薬出版株式会社
南江堂 ネッター解剖学アトラス Frank H.Netter,M.D
分光堂 解剖学アトラス
からだのソムリエ 本の泉社 斎藤匡寿著
ソムリエコース 実績・他の施術












